こんにちは。
今回はICUのPADチームの活動についてお伝えします。
PADとは「P:痛み・A:不穏/鎮静・D:せん妄」を指し、ICUに入室する成人重症患者に対してこの項目の管理についてチーム活動を行っています。
最近ではPADISといって上記の項目に「I:不動化・S:睡眠障害」が追加されています。
これらの項目は、直接患者さまの治療に関係ないのでは?と思われるかもしれませんが、どの項目においても適切な管理が行われないと患者さまの入院期間の延長やADLの低下に繋がってしまうため、早期から介入が必要となります。
今年度チーム活動として、疼痛管理やせん妄予防のフローチャートの見直し、ICUに入室する患者さまを対象に行っているせん妄カンファレンスを見直し、せん妄を早期発見するための新たな評価ツールの導入、患者さまがゆっくり休めるよう睡眠調整についての勉強会(資料の一部はこちら)の開催などを行いました。
毎年少しずつ活動を行っている結果、せん妄発症患者さまの減少や、ICUという特殊な環境であっても夜間ゆっくり眠れた、と話してくださる患者さがが増えました。
また、スタッフからも痛みや睡眠についての相談が増えました。
一番嬉しかったのは、他の病棟の看護師さんに「せん妄患者さん減ったよね。ICUから睡眠薬の調整をしてくれているから不眠の患者さまも減ったよね。」と声をかけて頂けたことです。
これからも患者さまの早期回復を目指してICU全員が同じように介入ができるよう活動を続けていきたいと思います。