<病棟部門> 集中治療室(ICU)   心臓センター/CCU   3階病棟   4階病棟   5階病棟
<中央部門> ER/OR   外来   クラーク   看護助手   救急救命士

<病棟部門>

集中治療室(ICU)

【部署の特長】

ICUは、ベッド数8床 (特定集中治療室管理料3)で、主に重症心不全や心筋梗塞などの急性冠動脈疾患、心臓血管外科術後(大血管手術・冠動脈バイパス手術・人工弁置換・ 手術低侵襲心臓手術・ 経カテーテル大動脈弁留置術)など、手術後や集中治療を必要とする超急性期の患者さんが入室されます。私たちは患者さんの早期安定化と回復に向けて、高度かつ専門性の高い医療を安全に提供するために、医師・臨床工学技士・理学療法士と連携を図っています。危機的な状況に置かれた患者さんとそのご家族の立場にたち、不安を緩和し、意思決定ができるような支援を心がけています。

ICUでは、疾患や病態・術式など看護に必要な知識・技術だけでなく、どんな場面にも対応できるスピードと繊細さや対応能力が求められます。2名の集中ケア認定看護師が在籍しているため、状態の変化にいち早く気づく観察力とアセスメント能力・看護実践能力を高めていけるように、日々取り組んでいます。また、呼吸ケアや家族ケア・栄養など8つの専門チームがあり、それぞれがチーム力を発揮し、患者さん・ご家族の個別に応じたケアを率先して実践しています。
医療機器や薬剤に頼るだけではなく、ICU看護師として患者さん・ご家族に寄り添い、看護の五感を大切に、看護の力が最大限に発揮できるように努めるとともに、 不安やストレスが緩和できるように精神面への支援も大切にしています。

【教育体制】

当院ICU独自のラダー教育システムを導入しており、看護のアセスメント能力・高度な実践能力を養うための教育に加えて、ICU 特有の人工呼吸器や補助循環装置などの医療機器装着患者の看護など幅広く学ぶことができます。ICUは緊迫した環境であるため、安心して働ける環境をモットーに、新卒看護師はもちろん既卒入職者もICU 経験の有無に関わらず全員に担当の指導者がつくため、相談しやすく働きやすい職場です。 循環器、心臓血管外科看護の経験を積み学びたい方は、是非、当院ICUで一緒に働きましょう。

心臓センター/CCU

【部署の特徴】

心臓センターはCCU、一般病棟(大部屋、個室)のある病棟です。
CCUでは、主に重症心不全の患者さんや気管切開後の人工呼吸器装着中の患者さんの呼吸器の離脱の支援や心外術後の患者さんの受け入れを行っています。
一般病棟では看護する機会の少ない呼吸器管理や重症管理を実践しています。特に、NPPVに関しては、使用頻度も多いため、マスクフィッティングや適切な設定での管理など積極的に学習し取り組んでいます。

一般病棟では、カテーテル治療を受けられる患者さんや心不全の患者さんのケアを行っています。急性期から退院までの患者さんの関わりを行うことができ、幅広いケアの視点を意識しケア介入を行っています。
特に、心臓センターでは、退院支援にも力を入れており、退院後の患者さんの生活を見越した介入を意識して、理学療法士や地域連携室、栄養科と協働しケアにあたっています。
心不全ケアにおいては、カテーテル治療を受けられる患者さんのリスクファクター、生活背景を考慮し、患者さんにあった指導介入を行うように取り組んでいます。また、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)にも力を入れており、心疾患を抱えた患者さんに対して情報提供ができるよう部署での学習を行い、取り組みを行っています。

【教育体制】

心臓センターでは、PNS体制をとっており、重症患者に安心・安全なケアを提供できるよう部署で取り組んでいます。
先輩と一緒に患者様のケアを行うことにより、スタッフも安心してケアが実施でき、看護の楽しみが実感できるよう支援を行っています。また、カンファレンスを通して、スタッフで意見を出し合い、患者さんへのよりよいケアが提供できることを大切にしています。

3階病棟

【部署の特徴】

3階病棟は、循環器内科病棟で、主に、虚血性心疾患、心不全、不整脈、末梢動脈閉塞疾患の患者さんの治療・看護を行なっています。病棟カラーはブルーで、青空のようなすがすがしさや、清潔感を感じるカラーとなっています。
急性期ではカテーテル治療をうける患者さんの術前術後の看護実践を行い、慢性期においては緩和ケア、ターミナル期など各段階に応じて患者さんの個別性をふまえた看護を行なっている部署です。
患者さんがその人らしく生活できるように、ご本人・ご家族の情報を大切にし、他職種と協働して日々の看護実践に活かしています。
特に私たちが力を入れていることは、「個別性のある退院指導」です。患者さん・ご家族が退院後も無理なく日常生活に戻れるように、患者さんひとりひとりに合わせた指導を早期から介入し、安心して退院できる環境を整えています。

【教育体制】

当院看護部では新卒看護師教育を計画的に系統立てて行われています。それに準じ、新卒者へは新卒教育担当者、2年目看護師には主任、3年目4年目看護師は副師長と支援者を明確にして、年間を通し指導・支援を行っています。3階病棟ではこれらの担当に加え、「チームでの支援・教育を軸に部署全体で教育する」ことに力を注いでいます。
また、既卒入職者の方へは「困った時の相談役」として担当フォロー者が支援し、安心して働ける環境を整えています。また、今まで培ってきた知識や技術など、十分に発揮してもらうこと、また今までの経験から実体験したことなどの意見を自由に出してもらえる環境があります。「これってどうなんだろう」など既卒入職者の方の思いに一緒に考え取り組む雰囲気作りを大切にしています。

4階病棟

【部署の特徴】

4階病棟は主に心臓血管外科・消化器外科の術前・術後、終末期の緩和ケアの専門的治療を受ける患者さんが入院されています。患者さんの中には、疾患だけでなく、社会的、精神的にもケアが必要な方がいらっしゃいます。そのため、入院時から退院を見据え、医師・看護師・理学療法士・薬剤師・栄養士などの専門職が協働してカンファレンスを開催し、患者さんに寄り添った個別性の看護、支援に努めています。
看護提供方式は固定チームナーシングで、担当看護師不在時もチームで継続した看護を提供しています。また、独自のラウンドリーダー制度を取り入れ、リーダー看護師が看護実践のロールモデルとなり、受け持ち看護師と共に対等な立場で意見交換を行います。知識・技術を補完しながら、看護実践を行い、患者さんに安心・安全な看護を提供できる環境作りをしています。
全ては「患者さんのために」をモットーに取り組んでいます。看護ケアや処置等全てにおいて、専門的知識や理論に基づいて、根拠ある看護が行えるよう、日々みんなで学んでいます。

【教育体制】

ラウンドリーダー制度を取り入れ、ベットサイドでメンバーとラウンドリーダーが共に看護実践をしています。アセスメントや看護ケアで悩むこともありますが、ディスカッションを通して情報の整理を行い、不安なく看護実践ができるよう、そして実践の学びが深められるよう取り組みをしています。また、2チームの固定チームナーシングにて、チーム内でリフレクションや勉強会を実施しスタッフの成長支援をしています。

5階病棟

【部署の特徴】

5階病棟は療養病棟です。療養病棟とは、急性期での治療が終了した患者さんが療養するための病棟です。下記の対象の方が入院されており、看護・介護及びリハビリテーションを継続して行っています。

  • 当院で治療後、療養が必要な方
  • 治療が終了し、在宅または転院、施設入所の準備待ちの方
  • 医療的ケアを必要とするため、在宅や施設入所が困難な方

寝たきりや高齢の患者さんが多く入院されているので、特に皮膚ケアや口腔ケアに力を入れています。勉強会やカンファレンスを積極的に行い、褥瘡等の皮膚のトラブルや誤嚥性肺炎の予防に努めています。また、循環器の基礎疾患を持つ方が多いことも特徴で、日々の観察や生活管理、日常生活ケアを行っています。

療養病棟では看護の基本である「療養上のお世話」がメインとなります。
患者さんと接する時間を大切にしながら、看護師・看護助手とが協力し、皆で意見を出し合って患者さん1人1人の「その人らしさ」を大切にした看護を目指しています。

【教育体制】 

・教育担当者、指導者と共に、相談しやすい環境作りに力を入れて新卒者教育を行っています。
・療養病棟の年間教育プランを基に、それぞれの個性に合わせて教育を行っています。
教育企画室で作成される新卒看護師教育支援ロールモデルを参考に、指導者、教育担当者、管理職がそれぞれの役割に則って育成に関わっていきます。
・療養病棟の年間教育プランを基に、それぞれの個性に合わせて教育を行っています。


<中央部門>

ER/OR

【部署の特徴】

ER/ORは、救急処置室・手術室・カテーテル室の3つの部門が1つの部署として、24時間365日対応しています。緊急性が高い循環器疾患、心臓血管外科疾患など、命の危機が迫る状況に看護師・救急救命士が一丸となって立ち向かい、緊急カテーテル・緊急手術も24時間対応しています。手術室では、上記以外にも消化器外科疾患、形成外科疾患の手術、看護も実践しています。
救命を第一に考え医師や他部門のスタッフと共に、専門性を発揮しチーム医療の展開に尽力しています。専門領域で働く看護師としての役割は、迅速な判断、急変対応、術中の看護、そして術前後の看護も実践しています。

ER/ORは患者さんと関わる時間が少ない中でも、患者さん、ご家族の気持ちや痛みをしっかり捉えてニーズを満たす関わりが必要になります。
術中の看護の質の保証だけでなく、術前には、病棟へ患者訪問し、安心して手術・カテーテルを受けていただけるように不安や疑問の解消に努めています。術後には、退院後の不安や疑問の解消に努め、また術中実践した看護の評価を行い、次に繋がるように訪問しています。患者さん・ご家族への「安全」「安心」を提供することがER/ORの看護です。

【教育体制】

ER/ORは救命のための手術・カテーテルの知識や技術、そして迅速なアセスメントが必要となります。ER/ORに配属された新人さん・既卒入職者を導いて行けるように年間教育計画に沿って実地指導者・教育担当者が中心となり、部署全体で成長支援をしています。
また、救急・カテーテル室・手術室と3つの部門が統合部署であるため、専門性のある看護実践ができるよう勉強会や急変対応シミュレーションなどを開催し、研鑽に努めています。

外来

【部署の特徴】

外来看護は大きく診療、検査(内視鏡検査・造影CT撮影)、化学療法です。
診療では日々の診療の補助として、初診患者の問診や、再診の患者さんへ自宅での様子を伺い、必要時には医師と連携して患者指導や在宅での必要な支援を継続しておこなっています。また患者さんの創傷処置の介助や診察時に同席し、不安が軽減できるよう看護介入をおこなっています。
内視鏡検査や放射線科でも医師、臨床工学技士、診療放射線技師と連携しながら、安全で安心して検査が受けられるように努めています。
化学療法では患者さんに寄り添った看護を実践しています。2020年12月より化学療法室が新設され、患者さまがより安心・安全・安楽に外来での化学療法を受ける事ができるようになりました。

患者さんが再入院することなく自宅でその人らしい生活を送れるよう途切れることのない看護を提供するため、入院中から退院後の生活を見据えて、病棟と外来で連携し、退院前訪問や必要な情報共有をおこなっています 。外来受診時に継続介入し、患者さんの問題点の抽出、在宅での必要な支援について話し合い、個別性に応じた看護を実践しています。

【教育体制】

外来は卒後経験のある看護師が多く、それぞれの経験を考慮した教育体制をとり、自立を目指します。そのため専門性を持った看護師が指導・教育を担当し、質の高い看護を提供出来るよう実践教育をおこなっています。新卒看護師には当院の新卒者育成プログラムに沿った教育計画と合わせ、外来教育計画に基づいた実践指導をおこないます。また、社会人としての自覚と責任を持った看護師としての自立を目指します。

クラーク

私たち病棟クラークは、特殊領域を含む全部署へ配置されており、病棟での医療・看護に関わる事務作業が主として、様々な業務を行っています。
また他部署への応援体制を図っており、現在は、クラークが業務習得できるように教育・指導も行っています。
このほかに、患者指導のクラークを設けており、カテーテルや下肢静脈瘤レーザーの治療を受けられる患者さまへ術前・術後のオリエンテーションを行っています。

病棟クラークは医師、看護師など他職種の方と多く関わります。より良い信頼関係が築けるように業務に務めていきたいと思います。

看護助手

【急性期病棟】

看護助手のお仕事は、優しい気持ち、思いやりの心を持ってする仕事です。看護師の仕事の中でも、医療行為を行わずできる看護師のサポーター役です。働きながら医療現場で、様々なステップアップを目指すのに良い仕事です。これから看護師を目指される方にも、良い経験だと思います。病棟では、患者さんの入院生活すべての面に関わります。 診察の補助や、移動の介助、食事の用意や、入浴介助、などもさせて頂きます。患者さんから「いつも助かるわ」「ありがとう」と感謝の言葉をかけてもらうたびに、嬉しく、自然と笑顔がでます。本当にやりがいのある仕事だと心から思っています。

【療養型病棟】

看護師と協働して食事・排泄・清潔をはじめとする様々な生活援助を担当しています。
寝たきりの方や車椅子生活の方など、個々のニーズに合わせた援助を安全かつ安楽に留意して提供していけるよう日々心がけています。清潔や排泄援助を通して皮膚の状態観察だけでなく、介助方法の工夫を行い、また、ポジショニングや除圧の知識を獲得して褥瘡発生予防にも貢献しています。日々の生活援助がリハビリとなり、患者さんの日常生活動作が維持・向上していけるよう努めています。定期的にリハビリも兼ねたレクリエーションを行い、毎回好評です。看護師と行うカンファレンスで情報共有を行い、統一した質の高いケアを提供できるよう取り組んでいます。

救急救命士

当院では救急救命士が24時間常駐しています。病院内における私たちの役割は、救急外来での患者さんの対応はもちろんのこと、院内急変時には現場へ駆けつけ、心臓マッサージなどの救命処置を行うことです。また、医療サービスの向上のため、他職種と連携・協働して業務に取り組んでいます。
さらには院内教育としてBLS・ACLS研修での指導的役割を担い、蘇生技術の向上に貢献しています。今後も患者さんが安心して治療を受けられるように努力していきたいと思います。